注文住宅などマイホームを新築する際、多くの人がデザインや間取りに多くの時間を使うのですが、「シロアリ対策」についてはあまり時間を使いません。シロアリ被害は発見が遅れることで甚大になりやすく、耐震性能が著しく低下します。また、修繕に多額の費用がかかる場合があります。被害を未然に防ぐには建築時の段階で適切なシロアリ対策を行うことが大切です。
当記事では、新築住宅におけるシロアリ対策(防蟻ともいわれます)の必要性やシロアリ侵入の可能性、建築時にできるシロアリ対策・予防方法を解説します。これから家づくりを検討している方は、将来の安心を守るための備えとして、ぜひ参考にしてください。
新しい家だからといってシロアリのリスクが皆無というわけではありません。実は、日本のほぼ全域にシロアリが生息しており、どこの地域で家を建てても被害に遭う可能性は常に存在します。特に近年は地球温暖化の影響によりシロアリの活動が活発化しており、従来は被害が少なかった北海道などの寒冷地(生息マップはこちら)でも対策の重要性が高まっています。
さらに、地域によっては外来種であるアメリカカンザイシロアリの被害も深刻化しています。アメリカカンザイシロアリは土の中からではなく、その名の通り、乾燥した木材に直接侵入するため、従来の施工範囲だけでは防ぎきれません。
新築時こそ、こうしたリスクを見据えた確実なシロアリ対策を行うことが、住まいの寿命を延ばすカギとなります。
新築住宅を建てる際、劣化対策等級2以上の取得や長期優良住宅の認定を検討している場合は、適切なシロアリ対策が不可欠です。住宅性能表示制度では、建物の耐久性を評価する「劣化対策等級」が設けられています。その中で、最高等級の劣化対策等級3を取得するには、防腐・防蟻措置が必要です。木造住宅の場合、腐朽菌やシロアリの被害により柱や土台などの構造体が劣化しないよう、長期にわたり建物を支える部分に対策が施されているかを示す基準です。
「長期優良住宅」とは、耐久性・省エネ性・維持管理のしやすさなど、長く安心して住み続けられる性能基準を満たした優れた住宅のことです。長期優良住宅の認定後は維持保全計画に基づき定期的に点検・修繕を行う必要があり、その中の一項目に防腐・防蟻処理が挙げられています。
出典:国土交通省「評価方法基準案(劣化対策)の各等級に要求される水準の考え方」
出典:一般社団法人住宅性能評価・表示協会「長期優良住宅にお住まいの方へ」
建築基準法では「必要に応じてシロアリなどの害虫被害を防ぐ措置を講じる」よう定められていますが、具体的な処理方法(薬剤の使用など)までが細かく指定されているわけではありません。そのため、最低限の法律遵守に留まり、より踏み込んだ長期的なシロアリ対策が十分になされないケースも見受けられます。シロアリは高温多湿を好み、木材をエサとします。ベタ基礎や布基礎など、床下のコンクリートのわずかな隙間や基礎の外周の土からシロアリが侵入することもあります。住まいの安全を確実にするためには、どのような手法でシロアリから家を守るのかを確認することが重要です。
たとえ薬剤を用いたシロアリ対策を行っても、薬剤の種類によってはシロアリ被害に遭う恐れがあります。シロアリ対策で使用される薬剤は、主に農薬系とホウ素系の2種類です。
新築住宅のシロアリ対策には、薬剤の塗布、木材の選定や基礎の構造を工夫するといった多様なアプローチがあります。建物が完成した後は、壁の中に隠れてしまう構造材に対して、後から対策を施すことが難しくなるため、設計・建築段階で「どこまで、どのように守るか」を総合的に検討しておくことが重要です。
ここでは、新築時に行われている主要なシロアリ対策を詳しく紹介します。
薬剤処理は、新築住宅において一般的なシロアリ対策の1つです。薬剤処理には主に農薬系とホウ素系の2種類があります。農薬系薬剤の効果は約5年しか持続せず、5年ごとに再処理が必要とされています。
しかし現実には、完成した壁の内部にある柱や耐力壁に対して、薬剤を再施工するのは極めて困難です。構造材は石膏ボードや外壁材(サイディング)などの複数の部材で覆われており、それらを剥がして構造材を露出させることが物理的に難しいからです。そのため、再処理が必要な場所であっても十分な対策ができず無防備な状態になっているのが実情です。また、農薬系薬剤の製品ラベルには「アレルギー体質の人や妊婦、乳幼児に影響が出ないように」との注意書きがあります。
一方、エコパウダーのホウ素系防蟻剤「エコボロン」は、自然由来のホウ酸塩を有効成分としており、長期間効果が期待できます。有効成分のホウ酸塩は、無機物のため揮発・分解しません。空気を汚さないため、安全性にも配慮しています。
一般的に、香りが強く硬質で耐久性の高い木材は、シロアリが嫌がる傾向にあります。特に、住宅の構造部材において、耐朽性や耐蟻性が高いと認められているものは「D1特定樹種」として定められています。具体的には、ヒノキ、ヒバ、スギ、カラマツ、ベイヒ、ベイスギ、ベイヒバ、ベイマツなどの針葉樹がこれに該当します。これらの木材は固く食べづらい特徴があるため、湿気の多い環境下でも比較的被害を受けにくいとされています。
とはいえ、シロアリが好まない木材を使っても、被害を受けたケースもあるので、木材の防蟻処理や他のシロアリ対策と併用することが望ましいでしょう。ホウ素系防蟻剤「エコボロン」は無臭のため、木材の香りを活かしながら、シロアリによる食害を防ぐことができます。
加圧注入材とは、木材を大型の釜に入れ、高圧をかけて防蟻・防腐薬剤を木材に浸透させる方法です。
しかし、工場で処理を終えた後に現場で切断や加工を行うと、薬剤が届いていない中心部(無処理部分)が露出してしまうという弱点があります。
この課題を解決するのが、エコパウダーのホウ素系防蟻剤「エコボロン」です。エコボロンは現場で塗布・噴霧する現場処理用薬剤であるため、建築の過程で生じた切断部や加工部に対しても、その場で処理を施すことが可能です。
基礎パッキンは、コンクリート基礎と土台の間に設置され、シロアリの侵入を防ぐ効果があります。
通気パッキンは、床下の風通しを良くして湿気を逃がし、シロアリが嫌う乾燥した環境を保つことで発生を抑制します。一方で、基礎断熱工法の住宅などで使用される気密パッキンは、外気を遮断して断熱性を高めるためのものですが、物理的に隙間をなくすことで、結果としてシロアリの侵入経路を塞ぐ効果も期待できます。
ただし、いずれのパッキンも補助的な対策であり、わずかな隙間に蟻道(ぎどう)を作られて侵入を許してしまう事例も報告されています。
そのため、基礎パッキンの効果に頼るのではなく、木材そのものに長期的な予防効果を持たせるホウ素系防蟻剤「エコボロン」を併用することが、より確実なシロアリ対策となります。
シロアリの多くは地中から移動し、基礎のわずかな隙間や基礎の外周部に蟻道を作って建物内部へ侵入します。そのため、建築段階で基礎の外周部の土壌へ防蟻処理を施し、地中からの侵入経路を遮断することが重要です。
あらかじめ薬剤を散布して防蟻層を形成する「土壌処理」は、シロアリを建物に寄せ付けないための一次防衛線となります。これに加えて、建物の骨組みを守る「木部処理」を組み合わせることで、家全体を保護することが可能になります。
「土壌」と「木部」の両方から家を守る「eことアル工法」を採用すれば、より高い劣化対策が実現できます。土壌にはシロアリの行動を抑制する「アルトリセット200SC」、木材部分には高い安全性を誇るホウ素系防蟻剤「エコボロン」を使用し、それぞれの特性を活かして住まいの耐久性を引き上げます。
近年、従来のシロアリ対策では防ぎきれない外来種「アメリカカンザイシロアリ」の被害が深刻化しています。日本に広く生息するヤマトシロアリやイエシロアリの羽アリは一度土の中に入って巣を作り、そこからエサを探して建物へ侵入します。これに対し、アメリカカンザイシロアリの羽アリは、直接建物の木部や、木製製品に入り込んで巣を作るという大きな違いがあります。
また、シロアリが潜んだままの木製製品が持ち込まれることで被害が広がるケースもあり、侵入経路が極めて多岐にわたるのが特徴です。このように土壌を経由せず直接侵入してくるため、従来の床下とGLから1mの木部処理の予防策だけでは、住まいを完全に守ることが難しくなっています。
多くの場合、被害に気づくきっかけとなるのは、木材の中から排出される砂粒のような「糞粒(ふんつぶ)」です。この糞粒は巣の中に溜めきれなくなった段階で初めて外に押し出されるため、被害が表面化するまでには数年単位の長い年月がかかるのが一般的です。
そのため、糞粒を見つけたときにはすでに被害が進行しており、小屋組や柱など家中のあらゆる構造材が食害されている可能性があります。構造材の内部が空洞化すれば、建物の耐震性能を大きく損なうことにもなりかねません。
この脅威から住まいを守るためにおすすめの対策が、新築時に「エコボロン」で床下から野路裏(屋根材)まで処理する「全構造材処理」という方法です。ホウ酸塩を主原料とする「エコボロン」シリーズは、アメリカカンザイシロアリに対しても高い効果を発揮します。有効成分のホウ酸塩は揮発分解しないので、空気を汚さず居住者に負担をかけずに建物全体の予防が可能です。一度被害に遭うと駆除が難しいため、新築時に全構造材処理をすることが、長期的な安心につながります。
劣化対策等級3や長期優良住宅の認定に防腐・防蟻措置は必須ですが、基準を満たすだけで安心とは言えません。5年で効果が切れる薬剤を選択した場合、シロアリ予防を維持するためには、再施工が必要になります。
建物が完成した後は、壁の内部にある構造材に対して、薬剤の再施工は極めて困難です。壁構造材は複数の部材に覆われており、それらを剥がして露出させることが物理的に難しいからです。
シロアリに強い木材を使い、物理的な侵入を防ぎ、安全で効果が長持ちする防蟻剤を使用して、土壌処理と木部処理を施すなど複層的な対策をする事がおすすめです。
アメリカカンザイシロアリに対しては、飛来リスクまでカバーする「全構造材へのエコボロンを使ったホウ酸処理」を組み合わせることが、有効な予防法となります。
商談時に「シロアリ対策はどのような方法で、いつまで効果が続くのか」を必ず確認し、長期的な視点で対策を選ぶことが大切です。また、本記事で推奨している「エコボロン」シリーズは、その優れた安全性が評価され、ホウ素系防腐防蟻剤として日本で初めて「キッズデザイン賞」を受賞しています。有効成分のホウ酸塩は揮発して空気を汚すことがないため、乳幼児や妊婦さんのいるご家庭でも安心してお使いいただけます。
新築時の設計段階から、将来のリスクを見据えたシロアリ対策を行うことは、住まいの寿命を左右する重要な判断です。
ホウ素系薬剤による防蟻処理は、長期にわたる持続性と高い安全性を併せ持ち、お子様やペットのいるご家庭でも安心して採用いただけます。また、ホウ素系薬剤処理を全構造材へ施すことで、地中からの侵入だけでなく、直接建物の木部や、木製製品に侵入するアメリカカンザイシロアリのような外来種からも家全体を守ることができます。
「建てて終わり」ではなく、数十年先まで家族が安心して暮らせる住まいを実現するために、ぜひ設計時にこそホウ素系防腐防蟻剤エコボロンをシロアリ対策として検討してみてください。